アボカドのカロリーや栄養素とその働き・太らない食べ方など

「アボカドは体に良い」と聞くものの、カロリーが高そうで量に迷う方も多いのではないでしょうか?実はアボカドは、脂質を含みながらも栄養バランスが良く、健康的な食生活を目指す方にとって心強い食材です。


この記事では、アボカドの特徴やカロリー・栄養成分、日常に取り入れやすい食べ方までを分かりやすく解説します。

 

アボカドの特徴

“アボカド”

アボカドは果物なのに脂質が多い特徴から「森のバター」と呼ばれることがあります。分類上はクスノキ科ワニナシ属、主な産地はメキシコです。


日本で流通しているもののほとんどが輸入品ですが、和歌山県や愛媛県などでわずかに国内栽培も行われています。輸入物は通年安定して入手可能ですが、国産アボカドの旬は10月下旬から翌1月頃に限られます。

 

アボカドのカロリーと主な栄養素

“アボカド”

アボカドに含まれるカロリーと主な栄養素を紹介します。アボカドは脂質だけでなく、ミネラルやビタミン、食物繊維も含んでいるのが特徴です。


・エネルギー:176kcal
・たんぱく質:2.1g
・脂質:17.5g
・炭水化物:7.9g
・カリウム:590mg
・α-トコフェロール(ビタミンE):3.3mg
・ビタミンK:21μg
・葉酸:83μg
・食物繊維:5.6g
・オレイン酸:8,800mg

※すべて生、100gあたりの量
※出典:文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年


アボカドのエネルギーは100gあたり176kcalと果実類の中では高めですが、その脂質の多くは健康に良いとされる不飽和脂肪酸で構成されています。またカリウムや食物繊維が多く、健康を意識している方にとっては効率的な栄養補給源となる果物です。

 

アボカドの主な栄養素とその効果

“アボカド”

アボカドの主な含有栄養素が分かったところで、その栄養素の働きを解説します。なお、記載する含有量はすべて「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参照しています。

 

LDL・HDLコレステロールを調整する働き

アボカドの脂質の主成分であるオレイン酸は、一価不飽和脂肪酸の一種です。アボカド100gあたりには8,800mgのオレイン酸が含まれています。


オレイン酸には、LDL(いわゆる悪玉コレステロール)を増加させず、HDL(善玉コレステロール)を減少させないという特性があるとされています。さらに近年の研究では、LDLコレステロール低下の働きはオレイン酸単独の作用だけでなく、リノール酸と一緒に摂取することで、その働きがより高まるという見解が有力になってきました。


なお、現在の日本の食事摂取基準においては、オレイン酸単独の目安量や目標量は設定されていません。だからと言って多く摂取するとカロリー過多につながるため、適度な摂取を心掛けましょう。

 

腸を整える働き

食物繊維は、消化酵素の作用を受けずに小腸を通過して大腸まで達することで便の体積を増やして排便を促したり、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えたりする整腸作用があります。他にも食後の満足感を高める、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下を促すなどの働きを持つ栄養素です。


特に現代の日本人には不足している成分と言われています。アボカドには食物繊維が100gあたり5.6g含まれているため、不足分を緩和できるでしょう。

 

浸透圧を調整する働き

細胞内の浸透圧を調節して一定に保つ役割を担っているのはカリウムです。また、ナトリウムを身体の外に出して塩分の摂り過ぎを調節するのにも役立つ他、神経の興奮性や筋肉の収縮、体液のpHバランスの維持にも関わっています。アボカドには、ミネラルの一種であるカリウムが100gあたり590mg含まれています。

 

免疫機能を高める働き

ビタミンEには強い酸化防止作用があり、体外からのウイルスやダメージなどから身を守ってくれます。また血管を広げて血流をスムーズにし、血管内での血液凝固を防ぐ働きも重要です。アボカドには、α-トコフェロール(ビタミンE)が100gあたり3.3mg含まれています。

 

骨の健康を維持する働き

ビタミンKは怪我をした時などの血液の正常な凝固に関与する働きが知られていますが、骨の健康維持にも関わっている脂溶性ビタミンです。ビタミンK不足により、骨折のリスクが上がるとの報告もあります。アボカドに含まれるビタミンKは、100gあたり21μgです。

 

DNAやRNAの合成に関わる

葉酸はDNAやRNAの合成に関わり、特に胎児の正常な発育に不可欠であるため妊娠を計画している方や妊婦の方は付加量が定められています。またビタミンB12と協力して赤血球の生成を助ける役割もある栄養素です。アボカドには、水溶性ビタミンの一種である葉酸が100gあたり83μg含まれています。

 

アボカドの下処理・保存方法

“アボカド”

アボカドの変色は下処理で防ぎ、おいしそうな見た目を保ちましょう。まず、縦に一周切り込みを入れて半分に分け、種を取り除きます。種は包丁の根元を刺して回せば取り除くのは簡単です。皮は手で剥くか、さらに縦半分に切ると綺麗に剥がれます。


カットして使い切れなかったアボカドは、空気に触れると変色しやすいためレモン果汁や酢などの酸を軽くかけるかオリーブオイルを塗り、その後ラップで密着させるか保存容器に入れて野菜室で保存すると、乾燥や変色を抑えられます。


硬い未熟なものは冷暗所かつ常温で熟成させましょう。皮が黒く弾力が出たら食べ頃です。すぐに調理しない場合は冷蔵庫の野菜室で保存するか、ラップでくるみ冷凍用保存袋に空気を抜くように入れておけば、冷凍保存(1カ月程度)も可能です。

 

おいしいアボカドの食べ方

“アボカド”

アボカドは、シンプルな調理でも満足感が得られる食材です。ここでは、ヘルシーな楽しみ方を2つ紹介します。


一つ目は、野菜と組み合わせるサラダのような食べ方です。葉物野菜やトマト、豆類などと合わせ、オリーブオイルや塩、香辛料を少量加えます。醤油やごま油をベースに、生姜やわさびなどを加えて和えても風味豊かな逸品になります。


二つ目は、ペースト状にして使う方法です。つぶしたアボカドにレモン果汁や香味野菜を加え、パンや穀類に添えると、植物性食品だけでも満足感のある仕上がりになります。豆類や全粒穀物と組み合わせると、食事全体の栄養バランスも整えやすくなるでしょう。チップスを添えて、ディップとしていただくのもおすすめです。


どれも簡単にできるので、ぜひ試してみてください。

 

気になるカロリー。アボカドを食べても太らないのか?

“アボカド”

アボカドの脂質は健康に良いと言われる不飽和脂肪酸ですが、カロリーは高めです。可食部約150gのアボカド1個あたりのカロリーは264kcalのため、食べ過ぎには注意が必要です。


健康的に取り入れるには、1日の食事全体のカロリー量を意識しましょう。例えば1日1/2個程度を目安にし、他の食材とのバランスを考えながら取り入れると無理なく続けられます。

 

植物性での栄養補給はアボカドがおすすめ!

“アボカド”

アボカドは「森のバター」と言われ脂質を含みながらも食物繊維やビタミン、ミネラルをバランス良く含む植物性食品です。さまざまな植物性食材とも相性が良い点も魅力で、適量を意識すれば栄養補給の選択肢として取り入れやすい食材と言えます。


簡単にできるレシピも多く保存もしやすいので、ぜひアボカドを毎日の健康習慣に取り入れてみませんか?



参考文献

脂質による健康影響 農林水産省 参照年月日:2026年1月4日 https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/fat_eikyou.html

健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~ 厚生労働省 参照年月日:2026年1月4日 https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary

日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書 厚生労働省 参照年月日:2026年1月4日 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html

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