β-グルカンとは?効果や含有量の多い食品・食べ方など紹介
「β-グルカン配合」と書かれた食品を見て、体に良さそうだけれどどんな成分だろうと感じたことはありませんか?β-グルカンは、健康的な食生活を考える上で知っておきたい成分の一つです。
この記事では、β-グルカンの特徴や取り入れやすい食品を紹介します。β-グルカンを知ることをきっかけに、日々の食生活を見直してみましょう。
β-グルカンとは

β-グルカンとはグルコースが鎖状につながってできた、体の中で分解されにくい構造をもつ成分の総称です。大麦をはじめとする穀物や、しいたけやまいたけなどのきのこ類に含まれています。近年では健康に役立つ機能性成分として注目されている成分です。
β-グルカンを多く含む食品と含有量

β-グルカンが多く含まれる食品として代表的なものは、穀類ときのこ類です。穀類の中では大麦とライ麦に多く含まれており、100gあたりの含有量を比べるとライ麦よりも大麦の方が2倍高いことが分かります。
・おおむぎ/押し麦 4.6g
・らいむぎ/全粒粉 2.3g
※すべて100gあたり、平均値の量
※出典:農研機構|機能性成分含有量情報(穀類)
きのこ類の中で特にβ-グルカンが多く含まれるのは、まいたけやえのきたけです。きのこ類の中でも少ないしいたけと比べてまいたけは約2倍もの量を含んでいることが読み取れます。
・まいたけ 1.8g
・えのきたけ 1.4g
・エリンギ 1.3g
・なめこ 1.2g
・ぶなしめじ 0.8g
・しいたけ/原木栽培・菌床栽培 0.8g
※すべて生、100gあたり、平均値の量
※出典:農研機構|機能性成分含有量情報(きのこ類)
β-グルカンの機能性

β-グルカンは健康的な食生活を目指す上で注目されることの多い成分ですが、含まれる食品によって性質や特徴が異なります。
大麦由来β-グルカン
大麦由来のβ-グルカンは、米など他の穀物と比較して水溶性食物繊維が多く含まれており、以下4つの機能性が期待されています。
・血中のLDLコレステロールを下げる働き
・食後の消化吸収を緩やかにし血糖値の上昇を抑える働き
・胃の中に留まりやすい性質による満腹感の持続(食欲を抑えたり満腹感を強めたり空腹感を弱めたりする働き)
・内臓脂肪を減らす働き
海外では大麦由来β-グルカンを含む食品に健康強調表示が認められており、例えばオーストラリアやニュージーランドでは「コレステロール低下」、欧州連合では「コレステロール低下による心臓疾患のリスク低減」の表示が許可されています。
きのこ由来β-グルカン
きのこは古くから食用として親しまれ、免疫機能に役立つ食材として伝えられてきました。現在では複数のきのこにβ-グルカンが含まれていることや、しいたけに含まれるレンチナンというβ-グルカンは免疫機能との関わりが示唆されており、科学的に解明されつつあります。
β-グルカンを多く含む食品の特徴や使い方

機能性が期待できるβ-グルカンを日常に取り入れるにはどうすれば良いでしょうか?ここからはβ-グルカンを多く含む食品の特徴や使い方を紹介します。
大麦
大麦はイネ科の穀物で、古くから主食や加工食品として利用されてきました。食物繊維を含むことから、腸内環境を意識した食事をしたい方や食生活を整えたい方にも選ばれることの多い穀物です。大麦と似た商品にもち麦・丸麦・押麦などがありますが、加工方法の違いから食感や使い方が異なります。
これらの違いを詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
大麦・もち麦の違いは何?丸麦・押麦・オーツ麦などとの違いも解説
大麦の使い方として、大麦ごはんがあります。大麦ごはんは、白米に対して1〜2割程度の大麦を加え、いつもの白米に対する水分量に、大麦の量と同じ水量を足して炊くだけで完成です。
ごはんだけでなく、料理に使う方法もあります。大麦を料理に使う場合は、下茹でが必要です。たっぷりのお湯で下茹でし、やわらかくなるまで15〜20分ほど加熱して水気を切り使います。多めに茹でて保存するのも良いでしょう。
茹でた大麦をミートボールの具材にしたりサラダにかけたり、スープに加えたりするのもおすすめです。大麦の食感を楽しみながら、しっかり噛んで味わうことで満腹感を感じやすくなります。
ライ麦
ライ麦は、大麦とは異なるイネ科の穀物です。主にパンの原料として使われ、ヨーロッパではライ麦パンが広く親しまれてきました。ライ麦は色が濃く、独特の風味と食感が特徴です。パン以外ではクッキーやガレットなどのお菓子作りにも利用されています。
しいたけ
しいたけは日本で古くから親しまれてきたきのこで、天然の原木栽培と菌床を用いた栽培の二つの方法があります。原木栽培は春と秋に旬を迎え、肉厚で香りの良いしいたけが収穫されるのが特徴です。一方、菌床栽培は一年を通して安定した生産が可能で、流通しているしいたけの多くはこの方法で育てられています。主な産地は岩手や秋田、栃木などです。
しいたけを調理する際は湿らせたキッチンペーパーで汚れをやさしく拭き取り、石づきと呼ばれる硬い部分を取り除くと扱いやすくなります。水洗いは風味や食感を損なう恐れがあるため避けましょう。シンプルに焼いて塩や醤油で味付けをして楽しむ他、刻んで炒め物や炊き込みごはんに使って料理全体の旨みを向上させる使い方もおすすめです。
しいたけを冷蔵保存する場合はキッチンペーパーに包んでから袋に入れ、ひだの部分を上にして保管すると鮮度が保てます。また、しいたけは冷凍保存も可能です。まとめて購入して保存袋で冷凍しておくのも良いでしょう。
しいたけの栄養については、こちらの記事を参考にしてください。
きのこに含まれる栄養とその働きとは|おいしさと栄養を逃さない調理法も
まいたけ
まいたけは、その名前の由来は諸説ありますが傘が重なり合って舞うように見える姿からその名がついたと言われるきのこです。旬は秋ですが、現在は菌床栽培により一年を通して出回っています。主な産地は新潟や静岡、群馬などです。
まいたけは、手で食べやすい大きさにほぐして使います。汚れが気になる場合は、キッチンペーパーや清潔な布巾で軽く拭き取りましょう。まいたけの特徴は旨みと食感のため、天ぷらにすると旨みが引き立ち、素材のおいしさを楽しめます。
保存する際、冷蔵の場合はキッチンペーパーに包んでから保存袋に入れ、野菜室で保管します。冷凍の場合は食べやすい大きさにほぐしてから、保存袋に入れて冷凍するのがポイントです。
えのきたけ
えのきたけはクセが少なく、さまざまな料理に使いやすいきのこです。旬は秋から冬にかけてですが、菌床栽培が行われているため一年を通して安定して出回っています。主な産地は長野や新潟などです。
えのきたけは袋ごと根元の石づきを切り落とし、軽くほぐして使います。汚れが気になる場合はさっと拭き取る程度にし、水洗いは避けましょう。えのきたけは火を通しすぎると食感が変わりやすいため、加熱する際はサッとで十分です。油揚げでえのきたけを巻いて甘辛いタレで味付けしたり、チヂミやあんかけの具材にしたりする食べ方があります。
冷蔵保存する際は、石づきがついたままキッチンペーパーに包み、保存袋に入れて野菜室で保管します。使い切れない場合は冷凍保存も可能です。食べやすい大きさにしてから、保存袋に入れて冷凍しましょう。
β-グルカンの多い大麦やきのこを食べよう!

β-グルカンは健康に役立つ機能性成分です。β-グルカンを含む大麦やライ麦、きのこ類はスーパーで手軽に入手でき、調理も難しくありません。食事の満足感を高めたい時や食生活のバランスを見直したい時に取り入れてみませんか?
参考文献
大麦β-グルカンの機能性について 日本食生活学会誌 参照年月日:2026年1月6日
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh/26/1/26_3/_pdf
免疫賦活成分β-グルカン(lentinan)含有機能性食品の研究開発 日本食品保蔵科学会誌
参照年月日:2026年1月6日 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jafps1997/30/6/30_6_301/_pdf?utm_source=chatgpt.com