古代米とは?栄養成分量や炊き方、食べ方など

健康に関心の高い方の間で、多種多様の栄養が含まれている古代米が注目されています。しかし、実際にはどのように食事に取り入れたら良いか分からない方もいるのではないでしょうか?この記事では古代米の特徴や栄養成分量、炊き方やアレンジレシピを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

古代米とは

“古代米”

古代米とは、古代の稲が持っていたと考えられている特徴を有する稲の品種の総称です。古代米の品種としては赤米や黒米、緑米などが知られています。古代米にはポリフェノールの一種であるタンニンやアントシアニンなどが含まれており、白米にない栄養素の摂取に役立てることが可能です。

 

赤米の特徴

日本でよく食べる白米は赤米の突然変異から生まれたものと言われています。プチプチとした食感や、噛み続けると感じる優しい甘味とタンニンによる少しの渋味が赤米の特徴です。赤米にはポリフェノールの一種であるタンニン系色素が含まれているため、赤褐色をしています。ネパールでは薬用として赤米を食べる習慣があります。

 

黒米の特徴

わずかなモチモチ食感や、噛むほど広がる甘味と旨味が黒米の特徴です。黒米にはポリフェノールの一種であるアントシアニン系色素が含まれていると言う理由から、黒色(紫黒色)をしています。中国では産婦や病人の栄養食品として黒米を食べる習慣があります。

 

緑米の特徴

もち米の一種である緑米は、モチモチとした粘り気のある食感と噛むほど感じる甘味が特徴です。緑米の皮にはクロロフィル系の色素が含まれており、緑がかった色をしています。緑米の主な産地はラオスやネパールなどです。国産の緑米も存在しますが、生産量が少なくあまり流通していないことから「幻の米」と呼ばれることもあります。

 

古代米の主な栄養素を白米と比較

“古代米”

ここでは、古代米と白米にそれぞれ含まれる主な栄養素を比較してみましょう。

 

 

精白米/うるち米

赤米

黒米

エネルギー(kcal)

342 344 341

カリウム(mg)

89 290 270

マグネシウム(mg)

23 130 110

鉄(mg)

0.8 1.2 0.9

ビタミンB1(mg)

0.08 0.38 0.39

ビタミンB6(mg)

0.12 0.5 0.49

食物繊維(g)

0.5 6.5 5.6


※すべて100gあたり、水稲穀粒の量
※出典:文部科学省|日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

 

上記の通り、エネルギーは古代米も精白米もほとんど変わりません。それに対し、主なミネラル・ビタミンや食物繊維はいずれも、白米より古代米に多く含まれていることが分かります。

 

例えば古代米に含まれるカリウムは精白米の3倍強、マグネシウムは5倍前後、鉄は約1.1〜1.5倍、ビタミンB1は5倍弱、ビタミンB6は約4倍、食物繊維は約11〜13倍です。特に、古代米には精白米よりもビタミンと食物繊維が多く含まれています。

 

古代米に含まれる栄養成分の働き

“古代米”

古代米に含まれる主な栄養素の含有量と働きについて、以下で詳しく見ていきましょう。

 

カリウム

赤米100gあたりには290mg、黒米100gあたりには270mgのカリウムが含まれています。カリウムにはナトリウムを体外に排出しやすくする働きがあるため、塩分の過剰摂取の調節に有効です。その他、筋肉の収縮や神経の興奮性、体液のpHバランスの調整にも関わっています。

 

マグネシウム

赤米100gあたりには130mg、黒米100gあたりには110mgのマグネシウムが含まれています。マグネシウムは、300種類を超える酵素の活性化や血圧・体温の調節、神経情報の伝達、筋肉の収縮などにも関係する栄養素です。また、マグネシウムの不足は骨粗しょう症やメタボリックシンドロームなど、さまざまな疾患に関与すると言われています。

 

赤米100gあたりには1.2mg、黒米100gあたりには0.9mgの鉄が含まれています。鉄は、赤血球のヘモグロビンや筋肉のミオグロビンを構成する要素です。鉄が不足して貧血になると血液がスムーズに循環しなくなって筋肉への酸素供給量が減るため、疲労感や筋力低下が起きる場合があります。

 

ビタミンB1

赤米100gあたりには0.38mg、黒米100gあたりには0.39mgのビタミンB1が含まれています。ビタミンB1はグルコース代謝やエネルギー産生に関与する栄養素です。ビタミンB1が不足すると、脚気(かっけ)や神経炎などが起きる場合があります。

 

ビタミンB6

赤米100gあたりには0.5mg、黒米100gあたりには0.49mgのビタミンB6が含まれています。ビタミンB6は主にアミノ酸代謝などに重要な働きをする栄養素です。ビタミンB6が不足すると口角症や舌炎、リンパ球減少症、うつ状態などが起きる場合があります。

 

食物繊維

赤米100gあたりには6.5g、黒米100gあたりには5.6gの食物繊維が含まれています。食物繊維の主な働きは整腸作用です。また、脂質・糖・ナトリウムなどを体外に排出する作用もあるため、糖尿病や高血圧、肥満、脂質異常症などの予防と改善に効果があると言われています。

 

食物繊維について、詳しくは次の記事もご覧ください。
食物繊維の多い食べ物の項目別ランキング!摂取するコツもご紹介
食物繊維の水溶性と不溶性の違いとは?食品に含まれる割合の一覧も

 

ポリフェノール

ポリフェノールは植物に含まれる抗酸化物質の一つです。食品においては苦味や渋味などの味覚や美しい色彩が視覚に与える効果などを加えたり、体を調節したりする働きをします。また、ポリフェノールは健康への効果が近年注目されているフィトケミカル(ファイトケミカル)の一種です。

 

フィトケミカルについて詳しくは以下の記事で解説しています。
フィトケミカルとは何ですか?効果や含有する食品など

 

古代米の炊き方

“古代米”

古代米は白米に少し混ぜて炊くのが一般的です。割合は白米1合に対して古代米大さじ1杯程度ですが、古代米を食べ慣れていない方は白米2合に対して古代米大さじ1杯程度から始めても良いでしょう。

 

最初から白米と古代米を混ぜて一緒に研ぐと古代米の栄養素が流失してしまうので注意してください。白米だけを先に研いでから、古代米を混ぜて軽く水洗いします。

 

浸水時間は30分から1時間程度です。水の量は白米だけで炊く場合と同じにすると柔らかめに炊きあがります。しっかりとした歯ごたえで炊き上げたい場合は、水の量を少し減らしましょう。炊飯器で炊く時は白米を炊く時と同じモード設定にします。炊けたらしっかりと混ぜてください。

 

ご飯以外の古代米を使った食べ方

“古代米”

ご飯以外でも古代米を楽しめる、簡単な食べ方を紹介します。まず赤米ですが、もち米と赤米、塩、水を混ぜて炊き、あんこを包むだけでおはぎの完成です。赤い色が見た目も楽しませてくれる一品です。

 

黒米もスイーツとして食べる方法があります。茹でた黒米と水に、豆乳・甘酒・塩を入れてとろみが出るまで加熱します。火を止めてから植物性クリームを加えてよく混ぜ、氷水で冷やして完成です。

 

多種多様の栄養を含む古代米、取り入れてみませんか?

“古代米”

多種多様の栄養を含む古代米は、白米に混ぜて炊くだけで食事に取り入れることができます。独特の食感や色味を活かしてアレンジレシピに挑戦するのもおすすめです。古代米を取り入れて、日々の食事からビタミンB群や食物繊維を少しでも多く摂りませんか?

 

参考文献
古代米について教えてください。 農林水産省 参照年月日:2025年11月30日 
https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0206/03.html
健康日本21アクション支援システム Webサイト 参照年月日:2025年11月30日
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 厚生労働省 参照年月日:2025年11月30日
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316467.pdf

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