食物アレルギーっ子の簡単夏休みのお昼ごはん!ご飯のバンズに挟んで作るお手軽ライスバーガー

食物アレルギーのある10代の子どもと暮らすライターが、アレルギー対応をする中で得た知識や経験したこと、生活の工夫について、連載でコラムをお届けします。今回のテーマは「夏休みのお昼ごはん」です。

夏休みのお昼ごはんに頭を悩ませる保護者は多いでしょう。卵、乳製品、小麦にアレルギーがあると「スーパーでパンを買ってくる」「お昼に素麺をゆでる」といった選択が難しく、お米を使った和食メニュー中心になりがちです。

お米を使ったメニューで夏休みのお昼ごはんを楽しく、おいしく、手軽に済ませたい…。そんなときに思いついたのが、息子がファストフードでよく食べていた大好物のライスバーガーです。難しそうに見えますが、思いのほか簡単に作ることができます。我が家の作り方やおすすめの具材を紹介します。

 

手作りライスバンズの作り方

 

(筆者撮影)

炊いたお米は糊として使われることがあるように、こねて潰すと粘着力が出ます。ライスバーガーのバンズを作るときは、この粘着力を利用します。参考にしているのは、きりたんぽの作り方です。

私は茶碗の3分の1程度までご飯を入れ、小さじ1程度の片栗粉を振ってからすりこぎ棒で軽くつぶし、茶碗の底に押し付けるようにしてバンズを成形します。厚みがあると安定感があり、具材を挟みやすいです。形を作ったら、きりたんぽを作るときと同様にライスバンズの両面を焼きます。このときに醤油を塗っても良いですが、味が濃いものを挟むことが多いため私は塗っていません。醤油を塗ると香ばしくなります。

(※醤油で小麦アレルギーを起こされる方もいらっしゃるので召し上がられる方の体質に応じてご判断ください。)

 

私は、より粘着力を高めるために、少量の片栗粉を混ぜていますが、片栗粉がなくても形作ることは可能です。上の写真の右手前が片栗粉入り、中央、奥は片栗粉なし。写真でもなんとなく違いが分かると思います。

やはり、片栗粉が入っている方がしっかり固まり、安定感があります。片栗粉を入れずに作りたい場合は、崩れにくくするために「しっかりとご飯を潰す」「もち米を入れる」といった工夫をすると良いでしょう。水分多めに、もっちりと炊き上げたご飯を使うと作りやすいです。

ご飯は温かいものを潰すことで粘り気が出るので、冷ご飯で作るときは一旦温めます。お菓子などで使う丸いセルクル型が自宅にある場合は、使うときれいな円形に成形でき、厚みを出しやすいようです。

 

夕食の残り物を入れて…なんでもライスバーガーに

ライスバーガーの具材の定番といえば、焼肉やハンバーグでしょう。しかし、ライスバーガーを作るために一から具材を作るのは手間がかかります。私は、夕食の残り物など冷蔵庫にあるものをバンズに挟んでいます。たいていの料理はお米と相性が良いため、挟むものを選びません。我が家でよく具材にするものを紹介します。

 

焼肉ライスバーガー

焼肉や肉野菜炒めを挟むとボリュームがあり、食べ応えのあるライスバーガーになります。肉についたタレが染み出してしまわないように、汁気がなくなるまで炒めるのがポイントです。レタスを挟むと見栄えも良く、食欲が湧く見た目になります。

 

ハンバーグライスバーガー

ハンバーグを挟んだライスバーガーも定番です。挟みやすいようにハンバーグを平らに薄く作ることがポイント。卵不使用のマヨネーズやケチャップで味付けをし、レタスやトマトを挟んでハンバーガーっぽく仕上げます。

 

サバの味噌煮ライスバーガー

サバの味噌煮など、魚の缶詰をライスバンズに挟むと和定食のような味わいになります。骨を取る手間もないので、時間がないときに作りやすいメニューです。レタスの代わりに大葉を挟むと大人好みの味わいになります。

 

その他のライスバーガー

ピリ辛に仕上げた"鶏チリ”や、鶏のオイスターソース炒めを挟んでみたことがありますが、こちらもおいしく食べることができました。一緒に炒めた野菜なども一緒に挟んでいるので、1つでワンプレートを食べたような満足感があり、息子も絶賛していました。

ファストフードで販売されているライスバーガーのように、かき揚げも具材として相性が良いです。肉、魚、和食、洋食、中華…と、さまざまな具材、味付けのものを挟むことができます。(※挟む具材は召し上がられる方の体質に応じて随時ご判断ください。)

 

ライスバーガーをラッピングして特別感をプラス

ライスバーガーは崩れやすいので、ラッピングしたほうが食べやすくなります。ワックスペーパーやクッキングシートで包むだけでも崩れにくくなり、オシャレなシートを使えばカフェで食べるような特別感も出ます。シートを折って包んでしまっても良いですし、端を折りテープで留めて袋状にしてから入れても良いでしょう。

 

ハンバーガー用のラッピングやハンバーガーを入れるランチボックスも販売されています。油や水に強い加工がされているため、こうしたラッピングを使うと汁気が漏れることを心配せずに済みます。簡単に包むことができて食べやすくなるので、食べにくさを感じる方がいらっしゃれば一度試してみていただきたいです。

冷凍庫にストックしておくと便利!BEYOND FREEのプラントベースライスバーガー

夏休みのお昼ごはんは、お惣菜や冷凍食品で済ませたい日もあります。BEYOND FREEでも冷凍のライスバーガーを販売しているので、ストックしておくと便利に使えそうです。「ライスバーガー 大豆ミート 焼肉味 / 生姜焼き味」は特定原材料等28品目のうち、小麦、大豆、りんごを使用。(※本品製造ラインでは、卵・乳成分を含む製品を製造しています。)

ライスバーガー 大豆ミート 焼肉味 / 生姜焼き味はこちらから

 

夏休みのお昼ごはんは簡単で美味しいライスバーガーで

夏休みのお昼ごはんは手間をかけずに済ませたいものですが、食物アレルギーがあると選択肢が限られます。卵や乳製品、小麦などにアレルギーがある場合、ご飯ものを作ることが多くなり、おにぎり、牛丼、カレーなどワンパターンに陥ってしまいます。

「またおにぎり?」「もう牛丼には飽きた」と言われる前に、レパートリーに加えてほしいのがライスバーガーです。中に挟む具材を一から作らなくても、夕飯の残り物や魚の缶詰などで十分。バンズに使うご飯や片栗粉もほとんどのお宅にあるものなので、トライしてみやすいのではないでしょうか?ライスバーガー全体をワックスペーパーなどでラッピングすれば、カフェで食べるような特別感もあります。

食物アレルギーがあると外食や総菜の購入がしづらいため、家でご飯を作る回数が増える傾向があります。子どものためとはいえ、楽なものではありません。一方で、私の場合「子どもに食の楽しみを感じてほしい」という気持ちも強いです。「楽をしたい」「食を楽しんでほしい」の両方を叶えられるのがライスバーガーだと思います。いつもと違う夏休みのお昼ごはんに、ぜひ作ってみてください。

 

Text/鈴木りんご

ライタープロフィール

情報誌勤務を経てフリーランスのライターに。卵、乳製品、小麦、一部の魚にアレルギーのある10代の息子を子育て中の2児の母。食物アレルギー対応歴は10年を超えます。生活と食べ物は切り離せないため、食物アレルギーについてのアンテナは常に張っている状態。3年前には食物アレルギー対応をしながら台湾家族旅行も実現しました。今度は別の国にも行ってみたいなと妄想しています。